「赤ちゃんの血液型が変わる」って話を聞いたことはありませんか?
筆者が出産した時に病院で当然子どもの血液型を教えてもらえると思っていたら、結局知らされることなく退院・・・。あれれ・・・?でも今更聞けないし・・・。ということがありました。
「赤ちゃんは血液型がかわるから教えてもらえないんだよ。」って言う人もいてびっくりしたことを覚えています。
実は、出産直後の赤ちゃんの血液型を先生が教えてくれないのには、きちんとした理由があるんです。今回、その理由について、赤ちゃんの血液検査をするおススメの時期、費用についてご紹介いたします。ぜひぜひ知っておいてくださいね♪
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赤ちゃんの血液型がかわるってホント?

「血液型がかわる」というとびっくりしてしまいますが、よく知ると実際は少し違って、「新生児の血液型は判定が難しい」ということになるんです。
○ABO型検査法

血液をとって試験管内に入れておくと上部にうす黄色の透明な液体「血清」と、下部に赤黒いもち状の「血ぺい」にわかれます。血ぺい中にはフィブリンと有形成分(赤血球・白血球・血小板)が含まれます。
血液を混ぜると、赤血球がより集まって小さなかたまりを作ることがあり、それを凝集反応といいます。凝集反応は赤血球にある凝集原となる抗原と、血清中にある凝集素となる抗体が働きあって起こります。
(おもて試験)
赤血球の表面にA抗原やB抗原があるかどうかを調べます。方法は、A抗原があったら凝集する判定用の抗A血清と、B抗原があったら凝集する判定用の抗B血清を血液にまぜて反応をみます。
(うら試験)
おもて検査の正確さを確かめるための検査です。血清の中に抗A,抗B抗体があるかどうかを、判定用の赤血球で反応をみます。
*表にまとめるとこのようになります。
おもて検査 | うら検査 | |||
抗A血清 | 抗B血清 | A血球 | B血球 | |
O型 | 凝集(-) | 凝集(-) | 凝集(+) | 凝集(+) |
A型 | (+) | (-) | (-) | (+) |
B型 | (-) | (+) | (+) | (-) |
AB型 | (+) | (+) | (-) | (-) |
○新生児の血液型の判定について
次に、新生児の血液型の判定についてご説明します。
・新生児ではまだ抗体がつくられていない。
・お母さんから移行した抗体が反応してしまう。
これらの理由から、通常、新生児ではおもて検査だけを行います。・お母さんから移行した抗体が反応してしまう。
その場合、ごくまれに亜型(A抗原・B抗原の量が少ない血液型)という型が存在し、正しく判定できないことがあります。
例えば、
おもて検査でO型であっても、うら検査ではA型やB型がでる。
おもて検査でA型であっても、うら検査でAB型がでる。
というようなことが起こるわけです。おもて検査でA型であっても、うら検査でAB型がでる。
赤血球膜上のA抗原、B抗原の強さは新生児では、成人の3分の1程度で2~4歳になって成人並みになるといわれています。
つまり、「赤ちゃんの血液型がかわる」というのは抗原が弱いうちに検査してしまったためで、本当に血液型が変わってしまうということではない、ということなのです。
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赤ちゃんの血液型検査おススメの時期は?

✅ 生後6か月は抗体が産生されはじめる時期
✅ 1歳は全ての子に抗体ができる時期
✅ 3歳は赤血球膜上のA抗原、B抗原の強さが成人と同じになる時期
となります。なので、4歳以上小学生になるくらいまでに検査するのをおススメします!
✅ 1歳は全ての子に抗体ができる時期
✅ 3歳は赤血球膜上のA抗原、B抗原の強さが成人と同じになる時期
検査型検査はどこで受けたらいい?いくらかかる?

○どこで?費用は??
ABO血液型の検査はどこの医療機関でも基本的に受けられます。ただし、血液型検査は保険がきかないので、自費になります。施設、他の項目などによってかわるようですが、
費用は、大体1000円~3000円前後が一般的のようです。
○万が一事故にあった時の為に早く知っておきたい!
また「突然の事故の時、血液型がわかってた方がいいかも」と検査をすることを急ぐ方もいるかもしれません。知っているにこしたことはありませんが、輸血をする時は、必ず交差適合試験(クロスマッチ)といって、輸血する血液が輸血する人に適合するかの検査をするので、慌てて血液型を知る必要はないかもしれませんね。
アレルギーの検査をする時とか、何か血液をとることがあった時についでに「血液型の検査をしてください。」と申し出るくらいでいいかと思います♪
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まとめ
いかがでしたでしょうか?「赤ちゃんの血液型がかわる」と聞くと、思わずびっくりしてしまいますが、真相は赤ちゃんの成長とともに血液も変化するので、まだ未熟なうちだと正しい結果が得られない、ということになります♪
赤ちゃんを育てていると思いがけなくびっくりなことがたくさんありますが、「なるほどな~」と楽しんでしまうときっと子育てが楽しくなると思いますよ♪